内装仕上げのリフォーム

内装の仕上げ工事とは、木材・石膏ボード・吸音板・壁紙・ビニール床タイル・クッションフロア・たたみ・ふすまなどを使って、室内の内装仕上げを行う工事のことです。

工事項目で言うと、インテリア工事・天井仕上工事・壁張り工事・内装間仕切り工事・床仕上工事・たたみ工事・ふすま工事・家具工事・防音工事…などです。

 

しかしそれだけでは競合物件との差別化が難しいということで、そこにプラスアルファしてインテリア小物や装飾品などを付加したデザインリフォームを行うことも増えてきました。

トレンドの移り変わりは早いですから、数年も経たないうちに古くなってしまうかもしれませんが、2017年時点で行われていることが多い内装仕上げリフォームを少しご紹介します。

 

以下、本文内に掲載している写真は、おおむね賃貸住宅の施工事例です。住宅のリノベーションやデザインのためのプラットフォームサイト【 Houzz (ハウズ) 】 から引用させていただいています。

サイト自体は賃貸リフォーム専用というわけではありませんが、インテリアデザインの参考によく見させていただいています。見ていると、ものすごくリノベーションがしたくなります(個人的感想)。

 

間取りを変える

かつては3DK~4DK、両親とふたりの子供、家族全員分の個室が確保された、部屋数の多い物件が人気物件でした。

しかし今では、家族が集まれる広いリビングと、見せたくない荷物を隠せる大容量の収納がある物件が人気です。3DKを2LDK、もしくは1LDK+WIC(ウォークインクローゼット)などにリフォームするケースが多いです。

 

また、単身用の物件も広く見えるものが好まれます。

限られたスペースを最大限広く使えるように、1Kの間仕切りをなくしてワンルームに、クローゼットも壁面収納に変えて見せる収納にするなどの工夫がされています。

トイレも個室ではなく、洗面所・洗濯機置き場と共同スペースに配置した、サニタリールームにすることも増えてきました。

 

間取りは部屋探しにおける最重要ポイントです。人気の間取りタイプは確認しておきましょう。

 

壁を変える

クロスの貼り替えは内装リフォームの基本中の基本です。

多くの賃貸住宅では、白~アイボリー色の量産クロスが利用されています。厚みもあってキレイに仕上がりますし清潔感も出て、品質的にはなんの問題もありませんが、少しのっぺりしますから、すごく見栄えが良くなった!というものでもありません。

そこで、部屋のテイストに合わせてアクセントクロスを採用することがよくあります。

 

壁紙の上からでも塗れる水性塗料を使ったリフォームを行う大家さんも増えてきました。

 

ハンガーフックや造り付けの棚を取り付けるなど、釘ひとつ打てない賃貸の壁に収納スペースを設けておけば、入居者の居住性・利便性は確実に高まります。

 

大き目のミラーも喜ばれます。

 

床を変える

水廻り以外の居室部分の床材は、塩ビ製の薄いフロアタイルが主流です。

クッションフロアも柔らかくて施工も簡単でお安くて…と、悪くはないのですが、少し安っぽく見えてしまうので人気度は低めです。

色のトレンドはナチュラル~濃いめ~薄め~と変遷してきていますが、今は床色のみのトレンドというよりも、壁や天井や建具なども含めたインテリアスタイル全体のバランスで床色が選ばれます。

 

無垢材のリフォームを行う大家さんも増えました。

無垢はやはり触り心地は最高ですが、慣れていない業者さんに施工を頼むと不具合が起きやすいですし、入居者が手入れの方法を知らないと激しく劣化しますので、そのあたりは注意が必要です。

 

ペットを飼える部屋ではできるだけ滑りにくい床にするなどの配慮が必要でしょう。

 

たたみ=悪と言われた頃もありましたが、最近ではまた良さが見直されてきています。ザ・和室ではなく、ジャパニーズモダン、洋風な和室が流行っています。

 

部分的に変える

部分リフォームもよく行われます。

安価にできるので取り入れやすいですが、部分だからと簡単に考えると奇妙な部屋ができます。部分リフォームはかなりセンスがものをいいます。

リアテックやダイノックといった装飾用の粘着塩ビシートは定番です。キッチンや浴室、建具の化粧直しでよく使われます。

 

簡単に施工できるモザイクタイルも増えてきました。

 

有孔ボードを使ったリフォームは実需のリノベーションでもよく見られます。

 

インテリアに合わせた照明器具や小物をセッティングしたり、モデルルームを作ることも多いです。

 

内装仕上げリフォームの注意点

アイディアと工夫で見違えるように印象を変えることができるのが内装の仕上げリフォームですが、いくつか注意点もあります。

あくまで賃貸住宅に利用するものですから、こだわり過ぎてメンテナンスしにくかったり、販売終了してしまって再入手できない材料を選んでしまうと、想定以上に高コストになってしまうことがあります。

家具や家電などモデルルームで利用したものも含めて賃貸することもあると思いますが、故障時の費用負担の問題もありますので、所有権を明確にしておくことも必要です。

 

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この記事を書いた人

管理人 いろは大家マニュアル Site administrator
地主系大家さんを中心に、賃貸経営に関わるさまざまなステークホルダーを支援する仕事をしています。
守備範囲は広く浅いです。専門的な深い部分はすぐに専門家に頼ります。偏りはありますが、近視眼的にはならないように心がけています。鳥の目、虫の目、魚の目で大家さんのお役に立つお仕事をしていきたい(と願っている)。

【保有資格】
宅地建物取引士
公認 不動産コンサルティングマスター
賃貸不動産経営管理士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
相続支援コンサルタント
相続鑑定士
福祉住環境コーディネーター 他

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